●2012年12月18日 政府の女性宮家創設へのパブリックコメントの結果が発表されました。
約26万7千件よせられたコメントの多くを反対意見が占めたということです。
読売新聞から引用しますと
「皇位継承とは切り離して議論を行うという検討の前提自体に対して疑問を示す意見や、女系天皇を作り出すプロセスになり得るとして、政府が示した『女性宮家』創設案に反対する意見が多くを占めたという」ということです。
約26万7千件の中に皆様のご協力があると、深く感謝いたします。
と同時に、同じニュースに対して、産経新聞では、反対意見の中に
「皇位継承とは切り離して議論を行う=女性皇族の派遣社員化のようなもの」への国民の違和感があったことをまったく発表せず、
「『将来、女系天皇につながる恐れがある』などと反対する意見が多数を占めた。旧宮家の男系男子孫による新宮家創設を求める意見も多かった」と、非常に政治色の強い報道をしています。
その後、この結果を天皇陛下、皇后陛下が憂いていて、廃案を決めたくないという報道がされたり、
「内親王その人」「皇族女性の人生」と全く関係のないところで、あいかわらず議論がくすぶっています。
「国民統合の象徴」とされる家族で、女性人権をねじ曲げていく見本がおこなれるのではないか、また、国民主権の上で成り立つはずの天皇制が、宗教団体や天皇個人の思惑などにより私物化されるのではないか、引き続き注視していく必要がありそうです。
よく皇族は日本国憲法外の飛び地のようなもので、世襲であるということでそもそも人権監視の対象ではないと言う理論を見かけます。
それも結構でしょう。ですが、そう考える人は、きちんと天皇制廃止への運動をしなければなりません。日本に天皇制があるということで、国際社会の中での安定性を得ているという恩恵だけに、ちゃっかりとのるような在り方は卑怯です。
天皇制という制度と共存していく意志があるなら、それを構成している人達の人権にも配慮すべきだと思います。
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